DTP用語

DTP
机上印刷ということで、ワークステーションやパソコンを利用してイラストなどの作成から写真の入力・編集・組版・出力までの印刷の一連作業をおこなうシステムのことをいいます。もともとはMacintoshと作成したデータの画面表示と出力が一致するという意味のWYSIWYGを前提とした言葉でした。

版下(はんした)
レイアウトに従って正しい寸法に紙台紙を引き、センタートンボも入れ、所定の位置に文字、イラスト、画像を貼り込んだもので、製版にかかる直前の原稿のことです。DTPでは、パソコンのモニタ上で版下を作成するため、作成したデータがそのまま版下となります。

モアレ
重なり合う網点が引き起こす干渉縞のことです。モアレが出ている場合は、各版のスクリーン角度を調整し、モアレが最小限に抑えられるようにします。

色味(いろみ)
印刷や映像などの媒体における微細な色合いのことです。ハイライト部やシャドウ部、CMYKバランスなどを確認します。白が濁っていたり、赤味が強すぎるなど不自然な場合は修正します。

文字化け(もじばけ)
コンピュータで文字を表示する際に、正しく表示されない現象のことです。版下データで使用しているフォントが出力環境にないときに起こります。

網点
写真やイラストなどの濃淡を印刷物上に再現するためにもちいる小さな点のことです。網点の面積により印刷物上のインキ量が変化するので、視覚的な態度が変化します。網点の密度により、モアレやザラツキなど視覚的な状態が変化します。網点の密度を表す単位として「網線数」があります。(同意語)ドット

線数(せんすう)
網点の細かさを表わす単位をいいます。網点は一定の間隔で並んでいて、線数をいくつにするかで印刷の品質が決まります。線数が高ければ高いほど、滑らかに写真を印刷することができます。

BMP(ビットマップ)
Windowsの標準画像形式。無圧縮なため、JPEGやPNGよりデータ容量が多いです。発色がCMYKではないため印刷には向きません。

EPS(イーピーエス)
PostScript環境でのDTP専用フォーマットです。デスクトップでは低解像度用のデータで高速な編集を可能にし、印刷時には、高解像度用のデータでプリンタの最高性能の出力を得ることを実現します。

Flash Pix(フラッシュピックス)
Eastman Kodak、Microsoft、Hewlett-Packard、Live Pictureの4社が共同で開発した画像フォーマットである。拡張子には「.fpx」がつきます。

GIF(ジフ)
Webページ画像の標準形式です。静止画と動画に対応しています。カラーテーブルのパレットや色数を調整することによって、画質とファイルサイズのバランスを調整できます。

IFF
複数の種類のデータを関連付けて保存できる汎用のデータ記憶形式です。IFFはポータブルで、静止画、サウンド、ミュージック、ビデオおよびテキストデータをサポートする拡張機能があります。IFF形式にはMaya IFF および IFF(以前の Amiga IFF)が含まれます。

LPM
Deluxe Paint用の形式で基本的にはIFF形式と同じものです。

JPEG
JPEGが策定したカラー静止画の圧縮標準です。自然界の写真画像などの圧縮保存には向きますが、人工的なCG画像の圧縮には不向きです。

PCX
ゼットソフト社によって開発されたラスターグラフィックのファイルフォーマットです。現在ではより優れた画像ファイルフォーマット形式(GIF、JPEG、PNGなど)が登場しているため、あまり使われません。

PDF
アドビ システムズ社によって開発され、国際標準化機構(ISO)によって管理されている電子文書のオープンスタンダードです。文書、フォーム、グラフィック、Webページを変換して作成したPDFは、元のファイルを印刷したときと同じ体裁になります。

PICT
Macintoshの標準画像ファイル形式です。BMPおよびベクトルをサポートしますが、OSXからはPDFが標準画像ファイルとされています。

PIXAR
3次元画像やアニメーションのレンダリングを行うようなハイエンドのグラフィックスアプリケーション向けに設計されたものです。

PNG
GIF形式を発展させたロイヤルティフリーの技術です。GIFとは異なり、PNGは24ビット画像をサポートしており、ギザギザしたエッジのない透明な背景を生成します。ただし、一部のWebブラウザーではPNG画像はサポートされません。

Photo CD
アメリカのEastman KodakがオランダのPhilipsと共同開発した、写真を画像データに変換してCDに収めるためのシステムのことです。

PSD
Adobe Photoshopの画像ファイルの標準形式です。レイヤーやパスを含む画像ファイルはこの形式でしか保存できません。

RAW
高級デジタルカメラで記録可能な画像形式です。JPEG画像を生成する元となる「生」の画像データで。ある程度の写真知識があるユーザーの要望に応え、カメラメーカーが用意している機能のひとです。加工と鑑賞には専用のソフトウェアが必要となり、不特定多数に向けた配布、鑑賞には適しません。

Scitex CT
SXTファイルは主にReason NN-XT Sampler Instrument Patch (Propellerhead Software)で使用されるオーディオファイルです。

TGA
TargaのTruevisionビデオボードのためのデータ形式です。Targaファイルは静止画をレンダリングする場合および静止画のシーケンスをビデオ テープにレンダリングする場合に幅広く使用されます。

TIFF
Aldus社とMicrosoft社によって開発された画像データのフォーマットで、1枚の画像データを、解像度や色数、符号化方式の異なるいろいろな形式で一つのファイルにまとめて格納できます。比較的アプリケーションソフトに依存しない画像フォーマットです。

トンボ(=register mark)
印刷時に各版の見当を合わせるための目印のことをいいます。版面の外にあり、十字型で昆虫のトンボを連想させるためこう呼ばれています。十字以外に角トンボ、折りトンボがあります。

グラデーション(=gradation)
網点面積を連続調のように次第に変化させることにより濃淡を表現する方法です。

平網(ヒラアミ)
均一な大きさの網点の印刷物のことをいいます。グラデーションのついた網点と区別して平網といいます。

ノセ
色や写真の上に文字などを重ねることをいいます。色インキをノセるときは、下にある色と重なり色が変化します。指定の色を出す場合は抜き合わせの指定をします。

白ヌキ(シロヌキ)/白ヌキ文字(シロヌキモジ)
平網や写真などの上に入る文字や模様に対して、読みやすいようにするため、その部分をとって紙白にすることを「白ヌキ」といいます。特に文字の場合を「白ヌキ文字」といいます。

DDCP
コンピュータのデジタルをフィルムなどの中間媒体を介さずに直接、紙などの媒体に出力し、カラープルーフ(色校正)に利用するための装置のことをいいます。出力物が画像・文字を含めて最終印刷物と同等でなければなりません。そのためには、とくにカラーマネジメント技術が重要になります。出力方式としては、インクジェット方式、昇華型熱転写方式、溶融型熱転写方式、レーザ方式などがあります。

フライトチェック
デジタルデータ事前チャックのことをいいます。入稿のの際に、アプリケーションやフォントの種類、データ作成内容の確認をしても、生産現場で実作業に入ると文字や画像の処理が不敵な場合があり、トラブルが発生します。従来は人間による事前チャックがおこなわれていたが、最近ではコンピュータ上で事前チェックができるソフトウエアが普及しています。